TeaTown’s blog

持続可能な社会に向けた独り言

災害に遭わない住み方への転換を

今年もまた痛ましい災害が起こってしまった。熱海の土石流による被害だ。これは、熱海だけではなく、日本全国で起こりうる災害だと認識する必要がある。このような被害を少なくするために、国、自治体、そして、私たち国民に今一度考えて欲しいのは、

・災害リスクの高いところに住むのをやめる。

・どうしてもそういう場所に住まなければならないのであれば、強靭な躯体の建物(マンションのような集合住宅)に住むことにする。

の2点だ。

恐らく20年くらい前から気象が変わってきたと多くの人が感じ始めたのではないだろうか。特にここ10年は激変したと思う。それ以前の常識はもはやまったく通用しないと考えるべきだろう。

熱海の土石流は、盛り土が原因ではないかとか、メガソーラーの施設も関係あるのではなど、色々な憶測が出ている。それを明らかにすることは大切だが、その原因が分かって対策をすれば、日本全土が安全になるわけではないことを覚えておきたい。そもそも以下の記事にもあるように、災害リスクのあるところ全てに防災対応をするのは限界がある。

www.nikkei.com

根本的には地球全体の異常気象と自然を切り開く開発の両方が要因となって、現在の自然災害を招いている。なので、この二つの要因への対策が必要なのだ。

前者については、世界的にCO2削減などの対策が取られているので、二酸化炭素排出の少ない再生可能エネルギーをメインとしたエネルギー政策を実行するしかない。

問題は、後者である。特に日本では一軒家信仰も根強く、人口増加に伴って宅地がどんどん広がっている。山間の丘陵地などに家が立ち並ぶ光景は日本中どこでも見られる。こういうところが、今後も危ないのである。もはや、そのような危険な場所には脆弱な建物(主に一軒家)は建築できないようにすべきだ。これは行政がすぐにでもやるべきだと思う。ただ、どうしてもそのような地域に住まざるを得ない場合もあるだろう。そのような場合は例外的に鉄筋コンクリートの集合住宅のような強靭な建物にのみ許可を出すというようにすべきだと思う。行政は、行政が責任を持って災害対策をできる場所に居住エリアを策定すべきだろう。

とにかく、毎年のように、自然災害による甚大な被害を見ることになっているが、上記のような要因がある限り、また繰り返されてしまう。災害を制御する治水なども重要ではあるが限界があるし時間的に追いつかない。我々自身の住み方の文化を変える必要があるのだと思う。