TeaTown’s blog

持続可能な社会に向けた独り言

米国Stocktonでのベーシックインカム実験

アメリカのカリフォルニア州ストックトン(Stockton)市で2019年に行われたベーシックインカム実験の分析が出ています。

gigazine.net

www.theatlantic.com

市の平均年間収入4万6千ドルより少ない層からランダムに選ばれた125人に毎月500ドルを支給するというものでした。

結果的に、勤労意欲が衰えることはなかったと分析されています。これについて、報道する記事のタイトルなどでは「意外な結果」というニュアンスのフレーズが見られますが、そうでしょうか。私には、至極予想通りの結果に見えます。

月500ドルというと日本円で約5万5千円です。皆さんがこの金額をもらえたら働かなくていいとは思いませんよね。このくらいの金額(おそらく10万円/月くらいまで)程度のベーシックインカムでは勤労意欲を低下させるインパクトはほぼないと言っていいのではないかと思います。

むしろ、分析でも指摘されているように、基礎的な出費にあてることができたり、借金を返すことができたり、収入の変動が抑えられることで、それまでと比べると生活への安心感が得られ、精神的な安定にも繋がります。まさに、ベーシックインカムの狙う効果が、このストックトンの実験で現れたと言えそうです。

これからも襲ってくることが予想されるパンデミックの脅威に備える意味でもベーシックインカムの実現が重要となってくると思います。